この数年、筆者の職場の機械ヤードにネズミが棲みつき繁殖をはじめて困っていました。ホームセンターで売っている一般的なネズミ捕り器(バネ式や粘着シート式)を設置しましたが、ほとんど捕れず困り果てていました。
そんなおり、ふと思いついてネットで調べて辿り着いたのが「ネズミ捕り器・チュートルマン」だったのです。
今回は、このチュートルマンの効果や使い方実例を実際の設置成果にもとずいて解説します。
■チュートルマンとはどんなネズミ捕り器?
●正式にはシャーマン式トラップと呼ばれる研究機材
チュートルマンのデザインの原型になっているのは、正式にはシャーマン式トラップと呼ばれる生物学の野外調査で使用する野生ネズミの生け捕り器です。
画像引用:研究調査用特殊機器HOGA
生物学学芸員の仕事をする筆者は、大学生時代は某国立大学の環境教育学の専攻でしたが、所属していた研究室の教授の専門が「小哺乳類」でした。
ですので、教授のお手伝いでシャーマン式トラップを野外に設置、ネズミを捕獲した経験が少なくありませんので、今回の20年ぶりの「ネズミ捕り」で思い出したのです。
■ネズミ捕り器チュートルマンの効果
●時間の経過とともにどんどん捕れるようになる
あまり知られていませんが、ネズミは小さいわりにとても賢い小哺乳類です。ですので、簡単には罠にはかかりません。
チュートルマンの設置に至るまでは、こちらのようなトラップや…
こちらのような粘着シート式のネズミ捕り器を設置しましたが、成果は全然でした。ネズミは賢くて、なによりも用心深い生き物なのです。
チュートルマンを設置してから最初の二ヶ月ほどは、一匹も捕れませんでした。まわりからは「これ、本当に捕れるんですかね?」という疑問の声もチラホラ聞こえ、チュートルマンを推薦した筆者は気まずい日々を送っていました。
しかしながら、チュートルマン設置から二ヶ月目に最初の一匹が捕まり、それから二週間に一回、一週間に一回、とネズミが捕れる頻度は縮まっていき、なんと今週は三回もネズミを捕まえる成果を出したのです。
これは、最初は警戒していたネズミですが、近くを通るたびに(通り道に設置しました)、徐々にチュートルマンに慣れるとともにネズミの臭いが染みついたことが理由だと考えられます。
一度ネズミの警戒心がなくなれば、シャーマン式トラップのチュートルマンは、そもそもネズミが本能的に大好きな「筒状構造」をしており、さらに中に餌まで入っているので、驚くくらいネズミを捕まえることが可能です。
最近では、餌すら入れずにネズミの臭いだけでおびき寄せていますが、面白いように捕まっています。
なお、こちらはネズミの害にお困りのハウス農家の方がアップした「チュートルマンの使い方」動画です。ぜひご参照ください。
■チュートルマンの使い方
●餌を入れてネズミの通り道に設置する
こちらは、実際にチュートルマンを仕掛けている様子ですが、ネズミは道の真ん中を歩くことはありません。必ず床と壁の角を伝って移動します。
ですので、チュートルマンはこのように通り道をふさぐように設定します。
最初は警戒して横を迂回するネズミですが、先ほどの説明通り、慣れと臭いでいつしか警戒せず中に入りはじめます。
そして、中に入ると重さに反応する床板を踏み、バタンと両側の扉がしまって生け捕りの成功です。
■チュートルマンの入手先
●楽天かAmazonが早くて確実
本格的ネズミ捕り器 チュートルマン
チュートルマンを店頭販売しているお店はとてもレアですので、入手は楽天かAmazonが早くて確実で現実的です。是非ご活用ください。
ネズミにお困りのみなさまの、お役に立てましたら幸いです。