フランスの有名郷土料理「エスカルゴ」
その他、エスカルゴの歴史や栄養価等についても詳しくご紹介。高級料理として有名なエスカルゴ、日本のカタツムリとは少し違いますね。なんとフランスでは、乱獲によって天然エスカルゴが絶滅寸前なんだとか…!?栄養豊富な陸の貝「エスカルゴ」。是非一度ご賞味あれ。
「エスカルゴ」とは?
フランス語で「カタツムリ」。絶滅危惧種の繁殖世界初は日本人!?
「エスカルゴ」とは、腹足綱・柄眼目に属する、食用カタツムリの総称です。ブルゴーニュ種やトルコ種、プティ・グリ種などが一般的に「エスカルゴ」と呼ばれ食されていますが、その中でも特にブルゴーニュ地方生まれのブルゴーニュ種エスカルゴが最も美味とされています。しかし現在、野生のブルゴーニュエスカルゴは環境悪化や乱獲によってその数が大減少。絶滅寸前にまで追い詰められたことによりフランスでは保護動物として扱われるようになります。ちなみに、法律で禁止された時期以外であればエスカルゴ狩りを楽しめるらしいです(7月解禁)。
一番人気のあるブルゴーニュ種エスカルゴは、日本名で「リンゴマイマイ」と呼ばれる種類のカタツムリになります。しかしその繁殖の難しさから、現在その代用品として「アフリカマイマイ」が多く出回るようになりました。
そんなブルゴーニュ種エスカルゴの養殖を初めて成功させたのが日本人であるというのだから驚きです。三重県にあるエスカルゴ開発研究所「エスカルゴ牧場」の高瀬氏により、世界で初めて成功されました。こちらでは現在も安定したエスカルゴ養殖が行われており、中では実際に養殖エスカルゴを食べることができます。
「エスカルゴ」の栄養価とその歴史
ローマ時代にはすでに食されていた?栄養豊富な陸生貝類
陸生の貝と呼ばれているエスカルゴには、多くの栄養素が含まれています。タコやイカなどの頭足類にも多く含まれている肝機能を向上させるタウリンをはじめ、カルシウムやマグネシウム、そして鉄分も豊富に含まれています。また彼らの体から分泌されている粘液(コンドロイチン)は化粧品にも使用されています。食だけに関わらず、エスカルゴにはまだ様々な可能性が秘められていそうですね。
古くから食されている陸生貝類
「エスカルゴ」料理の実食レポート
エスカルゴバターが香るオーブン焼きを実食!
さてそれでは実際に、エスカルゴを食していきたいと思います。調理…といっても、今回ご用意したエスカルゴはすでに下ごしらえ&味付け済みの完成冷凍品。オーブンで温めるだけで超本格的なエスカルゴを味わうことができます。むき身のみで販売しているタイプのものもありますが、やはりせっかくならば殻付きで雰囲気を楽しみたいですね。
エスカルゴバターたっぷり!
入口はエスカルゴバターでしっかりとフタがしてあります。「エスカルゴバター」とはその名の通り、エスカルゴのエキスを使用して作られたバター…というものではなく、「エスカルゴ(料理)に使用するバター」のことです。バターにニンニクやエシャロット、パセリ等を加えたもので、エスカルゴには欠かすことのできない調味料と言えますね。とても風味豊かで、エスカルゴにだけでなく、様々な海産の貝類にも合わせやすい味ではないでしょうか。
部屋中に充満していくエスカルゴバターの良い香り
オーブンに入れて、数分温めます。エスカルゴバターはすぐに溶け、良い香りがお部屋に充満していきますね…食欲をそそります。
ちなみにこのエスカルゴ、収穫十数日前からは餌を与えないそうです。体内に残った老廃物を全て出し切らせた上で加工していくという訳ですね。さあ、そろそろ焼きあがったようです。
気になるそのお味は?
風味豊かで食感も良い!海産の貝類よりも癖は無い?
若干抵抗のあるカタツムリの殻
中身も非常に取り出しやすい
中身も苦労することなく取り出せます。しかし、エスカルゴ専用のフォークというのも存在しているようですね。普段から頻繁に食べられるのであれば是非とも欲しいところ。今回のおかげで、エスカルゴに対する抵抗は綺麗さっぱり無くなりました。よかった!皆様も是非一度ご賞味あれ!