鶏肉よりも美味いと噂の食用ガエル
その他、食用ガエルの歴史や栄養価等についても詳しくご紹介。「ゲテモノ料理」として扱われることも多いカエル肉(ウシガエル)ですが、そもそも日本には食用目的(養殖)として輸入されたわけであって、決してゲテモノではありません!とってもジューシーで柔らかく、癖もまったく無い「カエル肉」。是非一度ご賞味あれ。
「ウシガエル」とは?
特定外来生物に指定されている、国内最大級のカエル
特徴的な鳴き声の、凶暴な大型ガエル
「ウシガエル」とは、無尾目・アカガエル科・アメリカアカガエル属に属する、国内最大級のカエルです。体長は最大20cm近くにもなり、「ヴォーヴォー」という牛のような鳴き声が印象的ですね。しかしウシガエルは非常に警戒心が高いため、鳴き声を聞いてもその個体を発見するのは困難だとされています。目の後方にはとても大きな鼓膜があり、その大きさは眼球の約1.5~2倍ほどにもなります。
元々は食用ガエルとして養殖のために日本に輸入されてきましたが、逃げ出した個体が野生化で増え続けた結果、今現在日本のみならず世界各地に生息するようになりました。ウシガエルは食に対して非常に貪欲で、口に入るサイズの生物であれば昆虫、爬虫類、鳥類、ほ乳類と見境なく襲いかかります。そのため、在来生物に悪影響を与えるということから特定外来生物に指定され、現在は輸入だけでなく、その飼育・保管・移動に関しても規制(自治体の許可が必要)がかけられています。
「ウシガエル」の栄養価とその歴史
養殖目的で日本にやってきた食用ガエルが今、日本の生態系を崩している!?
食用ガエルとして扱われているウシガエル。主に肉厚な後ろ足(皮剥き後のもの)が食されています。日本ではあまり馴染みが無いですが、東南アジアやヨーロッパ等では頻繁に食べられているそうです。このウシガエルの肉には癖が全く無く、食感は鶏肉を連想させます。低脂肪でヘルシー、高タンパク、さらに味も良いということでダイエットにも最適!また、皮膚や粘膜などの健康維持に必要不可欠なビタミンB2やB6を豊富に含んでいます。
特定外来生物に指定された食用ガエル
逃げ出して野生化してしまったウシガエルは日本の在来生物に悪影響を及ぼすということで特定外来生物に指定され、今日は生体の輸入どころか、その飼育や保管、移動に関しても規制がなされるようになりました。現在では有名な「ゲテモノ料理」として高い知名度を誇り、日本国内の料理店でも時々見かけることができる他、実験用の生物としても需要があるそうです。
「食用ガエル」料理の実食レポート
唐揚げと塩焼きで食す!そのシルエットはかなり抵抗が…
さてそれでは実際に食用ガエルを使用した料理を作っていきたいと思います。今回入手したのはこちらの冷凍皮剥きカエルレッグ。そう、足(+胴体)です!これはかなりのくせ者ですね、シルエットが完全にNGです。これを見て食欲がそそられるという人は…恐らくあまりいないでしょう。今回は半分を塩焼きに、残り半分は唐揚げにしていきたいと思います。絵面がすごい!
唐絵面がすごい!食用ガエル
まずは1匹目。裏表に塩コショウを軽くふって、グリルに投入していきます。何も知らずに開けると悲鳴ものですね。何度も言いますが、絵面がすごい!
塩コショウをふり、グリルへと投入
さてもう1匹は唐揚げにしていきます。こちらはあらかじめショウガ・ニンニク・しょうゆを混ぜ合わせた液に漬け込んだものです(約1時間前)。思った以上に立派なおみ足、もう少し大きめのボールかバットで浸すべきでしたね。今にも跳び跳ねそうです。こちらの味付け肉に片栗粉をまぶし、揚げていきます。揚げている間の香りは非常に良いですね、食欲をそそります。